オーガニックコットンを選ぶということ
お久しぶりです。KCです。
みなさん体調にお変わりないですか。夏が来たと思ったら嘘のように寒くなって、あんなに鳴いていた蝉も一斉に鳴き止み、代わりにコオロギの大合唱が始まりました。
この時期と、秋から冬に変わる匂いがする時期って無性に寂しさを感じたりしますよね、なんなんだろ、あれ。
さて、今回のブログは掲題の件についてです。
オーガニックコットンを使用した秋冬ものをリリースしました。オーガニックと聞くとどうしても意識高い系というか、無添加のすごい値段する野菜とかを思い浮かべてしまうのですが、、、
https://onlinestore.tres.co.jp/
オーガニックコットンは若干それとも異なります。
オーガニックコットンは、3年以上農薬や化学肥料等を使用されていない土壌でしか栽培することができません。何となく、”オーガニック”という言葉とマッチした内容ですよね。でも、それだけじゃないんです。
綿農家から生地に加工する工場まで、全ての場所で適切な労働環境、労働時間、賃金が支払われている(それを追跡可能)な生地のみがオーガニックコットンと名乗ることができます。
世界中のコットンの中でも1%以下というコットンです。つまり、逆に考えると残りの99%のコットンは、農薬や化学肥料が使われていたり、労働環境が整っていない状態で作成されたコットンということです。※厳密にはオーガニックの申請をしてないだけのところもあると思います。
実はコットンって環境負荷がすごく高い商品なんです。一枚のTシャツを作るまでに2700Lの水が必要(オーガニックは約270L)だったり、農薬散布による労働者の健康被害など。児童労働や債務労働等の人権的な問題も絡んできたりします。
おそらく皆さんが知らなかったことだと思います。僕も知らなかったので。なんとなくコットンって自然由来で環境にやさしいものなのかなって思っていたから。
コロナ禍でやりたいこともできずストレスフルな毎日を送っていて、地球の環境だーとか労働だーとか正直気にする余裕ない。自分には関係のないこと。つい先日までの自分の考えです。
Be better through the sports
スポーツを通してよりよく
自分で掲げたTRESの信念を読んでいてハッとしました。これなんじゃないかと。
何かしたほうがいい、でも何をすればいいかわからない。
ほとんどの人がそう考えている中で、sportsを通じてみんなを巻き込んだ活動ができないか。それによって生産者から、実際に服を着て楽しむ人たちまで、みんなでbetter(よりよく)なれないのか。
じゃあサステナブルやオーガニックに興味がない人たちも
”かっこいい!”
”欲しい!”
と思える服を作ろう。
そうして購入してもらえればオーガニックコットンに関わってる生産者から消費者まで巻き込んだ活動、文字通りスポーツを通してより良くできるなと考えたわけです。
生産者は環境に配慮したもの作りをする、僕はそれを元に服を作る、みなさんはそれを着て楽しむ。
そしていずれそういった服や活動が当たり前になれば、環境を破壊してるコットン生産会社や強制労働をさせている会社はコットンが売れなくなり(オーガニックは名乗れないので)、これって究極のbe better だなと。
本当に申し訳ないなと感じているのは、今回のオーガニックコットンの買い付けのタイミングでウイグルの強制労働の問題が露呈されて、アパレル業界全体がコットン不足に陥り、綿の価格が高騰してしまった。さらに貴重なオーガニックコットンはさらにもっと価格があがってしまい、結果として商品の値段設定を高くせざるを得なかったことです。
だからこそ、一切の妥協をせずに作りました。ディテールはもちろん、シルエット、色、デザイン。この商品を手に取ってくれた人が満足するクオリティになったと思っています。
偽善だとか結局はビジネスでしょ、なんて思われるかもしれないけど、この服を着ることが
”世界のどこかで誰かの役に立っている”
というのは想像以上に誇らしい。自然と気分もあがります。誰かの役に立つというのは生きる活力を与えてくれる。
ぜひ、直接手で触れて、着て、オーガニックの優しさだったり、2021最大のチャレンジである自分の意気込み(笑)を感じていただければと思います。
本当に自信あるから!!!!めちゃくちゃかわいい!笑
ぜひよろしくお願いします!